いつもの公園でも。
「……ハリー……」
いかに上機嫌でお散歩していようとも、
グレイチングの上には、絶対に乗りません。
最近まで、足に触れる鉄の感触がイヤなのかと思っていたのですが、
どうやらそれだけではないようです。
先日、都民の森に行った際、
同じような反応を見せた場所がありました。
「…ワタシはここで待ってるから。」
ヒナノが立ち止まったのは、小さな川にかかった橋のたもと。
その橋は、板と板との隙間が数センチずつあいていて、
下に水が流れているのを覗くことが出来ます。
ちなみに、同じような橋でも、板に隙間が無ければ全然平気。
「オトナの女はスリルを楽しむのよ。」
…そんなわけで、
どうやら下に水が流れている、もしくは溜まっているのが見える場所は、
信用できなくて恐ろしいのでは?と推測します。
ふふ、ヒナノもやっぱり乙女なのね。
「…まさか安直にも、すみれのは~な~♪とか歌うつもりじゃないでしょうね。」
…ドキッ。